今回は、中国人コーチの発信者による、おすすめの卓球ラケットの概略についてご紹介したいと思います。
私自身はラケットやラバーをいろいろ試すタイプの人間ではなく、また、仮にそういうタイプの人間だったとしても、それをブログでご紹介したところで一個人の感想に過ぎず、有益とは言えないため、ここでは私が信憑性高いと判断した海外の発信者の内容を日本語に直してお伝えしております。
それに先立ち、まずは参考にした発信者について、そしてその発信者による「ラケットを選ぶ際の5つの類型(レベルや戦型)」についてお伝えしていきたいと思います。
※お急ぎの方向け
5つの類型別、おすすめラケットへのリンク集です。順次、追加予定。
参考にした発信者について
Coach Linさんについて
以下のYouTubeチャンネルの発信内容を参考にしています。
この方は事情により本名や素性を明かせないという胡散臭さはありますが、チャンネル内の動画を見ると、それを打ち消して余りあるほどの深い洞察を提供してくれています。選手として、もしくはコーチとしての実績がなければここまで語ることはできない。そんな内容になっています。
参考にしようと思った理由
上記に加え、今回こちらのチャンネルの内容を参考にしようと思った理由は、以下の3つです。
- 海外の方だから(日本人にとってアクセスしにくい)
- 情報に信頼感がある(多数の教え子の指導を通して得られた情報だから)
- 人物像に信頼感がある(コメント欄で分からないことに対しては、はっきり分からないと答えている。また、「分かる」と判断するための基準が非常に高く、厳しい)
ラケットを選ぶ際の5つの類型について
Linさんはレベルや戦型によっておすすめできるラケットは異なるとし、レベル・戦型に基づき以下の5つの類型に分類しています。
以下、それぞれどんなプレイヤーが当てはまるのか、見ていきましょう。
1.アマチュア
日本でアマチュアというと趣味で楽しんでいる人、というイメージですが、Linさんの定義では「趣味以前の初心者層も含めて」アマチュアと定義している印象です。
卓球を始めて間もない、技術もほとんど習得していない、戦術もほとんど知らない、といった段階です。そのため、彼らの懸案事項はそれらに必要な身体の動かし方を覚えることであり、練習でもそれらの基本を身につける内容のものが多くなります。
- 卓球を始めて間もない
- 技術についてほとんど知らない、もしくは知っていてもそれを習得していない
- 技術やフットワークを身につけるために時間を割いている
2.セミプロ
日本でのセミプロの定義は「プロには及ばないものの、それでメシを食っている」みたいなイメージがありますが、Linさんの定義するセミプロはそれよりかなり下のレベルも含んでいるように思います。
一定の技術は習得しているがミスをすることもあり、いくつかの戦術を知っているがバリエーションに富んでいるわけではない。そのため、彼らが練習で取り組む内容としては、ミスの多い技術の安定化であったり、戦術のバリエーションの強化だったりします。
- 一定の技術は習得しているがミスも多い
- 戦術はいくつか知っているが多様性はない
- 技術の安定化や戦術のバリエーションの模索に時間を割いている
3.プロ
プロの定義は、皆が持っている印象通りのものかと思います。彼らは基本技術のすべてを身につけており、基本戦術のほとんどを理解しています。
彼らの取り組む練習というのは、もはや時代遅れになってしまった技術のアップデートだったり、新しい時代に対応した新しい戦術の構築のために必要な練習だったりします。
- 基本技術はすべてマスターしている
- 基本戦術もほとんど熟知している
- 時代遅れの技術の矯正や、難敵に対する新たな戦術構築に時間を割いている
4.ロージー
ロージーは中国語特有の言葉らしく、英語では該当する言葉が見つからなかったとのこと。ここでもそのまま「ロージー」と書きます。
ロージーの選手は卓球を娯楽ととらえており、新しい技術や戦術を時間をかけて習得する気はありません。ただ、初心者と異なり、一定の経験値があり、特定の技術について卓越した実力を持っていたりします。
また通常、戦術は2種類か、多くても3種類程度で、バリエーションに富んでいるわけではありません。
まとめると、ロージーのイメージとしては地元の体育館の練習に高頻度で出現する強いおじいちゃんがいちばんイメージが近いかと思います。
- 卓球を娯楽ととらえており、少ない時間で技術を身につけたいと考えている
- 特定の技術について、抜きん出ている傾向がある
- 通常、使う戦術は2つか3つのみ
5.カットマン
カットマンについてはLinさんも数人しか指導していないとのことで、あまり触れられていませんでした。
カットマンは後ろに下がる場合がほとんどで、前陣・後陣のような分け方はしません。また、カットマンは攻撃を「受ける」側のプレイスタイルであるため、「どのコースにどんな球質のボールを返すか」以外の選択肢が少なく、取れる戦術はプレイヤーのレベルによらず限定的といえます。
よって必然的に、おすすめできるラケットの種類も限定的になる、とのことです。
- 前陣、後陣の概念がない(基本、みんな後陣)
- 攻撃を「受ける」側のため、戦術らしい戦術はない
- よって、おすすめできるラケットの種類も限定的
5つの類型別、おすすめラケットへのリンク集です。順次、追加予定。