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【コラム】国際卓球連盟がチャレンジシステム導入を決定

先日(2020年1月14日)、国際卓球連盟が今後のITTFワールドツアーの試合にTTR (Table Tennis Review)というチャレンジシステムを正式に導入することを決定したそうです。もちろん、2020東京オリンピックでも適用されます!

参考記事(外部サイト):Key decisions made at ITTF Executive Committee meeting

TTRの導入準備

2019年のグランドファイナルを観戦していた方は気づいたかもしれませんが、この大会でこのチャレンジシステムが試験的に運用されていました。

サーブの違反などについて審判から指摘された際、映像リプレイで違反があったかどうか検証を求めることができます。その判断のため、卓球台の周りには計15台のカメラが設置されていたそうです。

この大会では試験運用ということもあり、いろいろ課題は残りました。

  • 判定に時間がかかってしまい、選手の集中力に影響が出る
  • おそらく同じ映像でも、審判によって最終的な判断が変わる

特に卓球では「サーブ時にボールを隠してはいけない」というルールがありますが、多くの人は隠れるか隠れないかのギリギリを追求しており、その結果、割とグレーなサーブが容認されているという現状があります。

「決まりはあるけど実態はグレー」なので、映像を見てもどこまで容認するか?という部分はあいまいでした。結局サーブが見えるか見えないかというのは、相手の立ち位置によっても変わるし、計測しているカメラのアングルによっても変わる。

馬龍選手のチャレンジは失敗しました。私が見た感じでは、馬龍選手のサーブが指摘を受けるのであれば、他にも結構怪しい選手がいるような気がするんですがね。今後はこの辺の線引きも明確になるといいですね。

ともかく、テクノロジー面でも卓球はすごい勢いで進化しているようです。あの時の誤審が追い風になったのかな。

その他、データ表示も

昔の記事で、私は「テニスにはサーブやショットのコースや割合についてのデータがあるのに、卓球にはない」と不平不満を吐いておりましたが、それについてもゲーム間のインターバルで一定のデータが表示されるようになりました。

例の15台カメラにより、互いのサーブやショットのバウンドの位置が可視化できるようになったということでしょうか。

サーブバウンド位置
ショットバウンド位置
Source : ITTF Grand Finals 2019

回転の情報は分かりませんが、これを眺めているだけでも面白い。劉詩雯選手のハーフロングサーブ(いわゆる「台から出るか出ないかのサーブ」)のバウンド地点が、フォア前からバック前にかけて一直線に並んでいるのを見たときはビビりました。

↓これです(右側が劉詩雯選手のサーブバウンド)
サーブバウンド位置
Source : ITTF Grand Finals 2019

特に中国選手は、このバウンド位置の再現性が徹底されているように感じました。

そのうち回転の種類なんかも分かるようになったりするんでしょうか。ラリー中のフィニッシュショットの速さや回転量は時々表示されるので、計測が不可能というわけではなさそうです。

おまけ:今月のテニスの王子様

当サイトでちょくちょく出現するテニスの王子様に関する話題(卓球ブログなのに)ですが、ついにドイツの最高品質Q・P (Quality of Perfect、どことなくキューピーに似ている)と日本の鬼十次郎の対決が決着しました。

で、その決着の仕方が「チャレンジ」だったわけです。折しも卓球界にチャレンジシステム導入が決定した月に、テニス界の大御所漫画でチャレンジが描かれるという偶然は、ちょっと面白い。途中までは超サイヤ人を連想させる格闘インフレ系バトルの描写からの、最後はチャレンジかよっていうギャップも相まって面白い。