去る2020年3月のカタールオープンでは、新型コロナウイルスが猛威を振るい始めた時期ということもあって観客席は閑散としておりました。
そんな中、その観客席を容赦なくスッパ抜くカメラワークも印象に残りました。有名人か否かにかかわらず投下される無差別爆撃に戸惑う観客が多数出現。そしてそれら観客の解説やアテレコに追われるアダムさん。
今回はそんな中から一部を抜粋し、その解説内容をお伝えしていきたいと思います。
※リンク先はテレビ東京卓球チャンネルの動画です。リンク切れになったらすみません。
観客席コメント集
以下、選手の敬称略。
女子シングルス準決勝 陳夢vs王曼昱
【状況１】
観客席に中国の銭天一の姿が。途中でカメラに気づく。
【解説１】
「銭天一じゃないですか、こんにちは」という解説のあと、”We know. You know? We know you know.”という、ちょっとした言葉遊び。それぞれ、以下のような意味合い。
- We know. → （私たちはあなたのことを）知ってますよ。
- You know？ → 知ってますか？
- We know you know. → あなたがカメラに気づいたことを、私たちは知っているということを。
【動画URL１】
【状況２】
その少しあと、今度は何卓佳と陳幸同が映し出される。
【解説２】
「何卓佳ですね。隣はトントンの愛称でおなじみ、陳幸同（チェン・シントン）。…陳幸同は普段よく変顔をしているので、カメラに気づいても気づかないフリして普通を装っているのは、私にとってはむしろ笑えます」
【動画URL２】
女子シングルス決勝 伊藤美誠vs陳夢
【状況】
第2ゲーム4-2からのラリーで、陳夢が床に足をとられる。床補修のため試合が中断する中、スタッフや観衆が映される。
【解説】
（中国コーチ・馬琳）「今は劉詩雯のコーチをしています。数々の輝かしい経験を有しています」
（中国チームドクター、手を挙げてカメラに応える）「ハロー、ハロー」
（日本コーチ・松崎氏）「コーチ・マツです。およそ1年の半分近い時間をワールドツアーで過ごす伊藤美誠の父親的存在ともいえるでしょう」
（中国・馬龍）「『独裁者』『ドラゴン』馬龍です。試合後にはよく笑顔を見ますが、試合中の観客席での笑顔もいいものですね」
（日本・張本智和）「日本の張本智和と、その後ろにスタッフの面々です」
（観客１）「日本のファンです。日本国旗の扇子を持っています」※「日本のファン」「日本国旗の扇子」両方とも”Japanese fans”なので、誤解のないように説明している。
（観客２、カメラに気づき、スマホをしまう）「スマホいじっててもいいじゃない？もう2020年ですよ、スマホなんて手の一部みたいなもんでしょ？誰も奇妙だなんて思いませんよ！」
（最後に）ファンからしてみれば、そんなに長いことカメラで映されて何すりゃいいんだ、って感じですよね。…さて、床が補修されています。
【動画URL】
男子シングルス決勝 樊振東vsピッチフォード
【状況１】
試合開始前、カメラがイングランドの応援と思われる観客をとらえる。カメラに気づき、映りたくなさそうに首を横に振る。
【解説１】
「（観客の）イングランド代表です」
「（ここからアテレコで）あれ私？やっぱり私じゃない！ああ、もうここに居たくないわ」
【動画URL１】
【状況２】
第4ゲーム開始前、カメラが中国の応援と思われる親子連れをとらえる。カメラに気づき、子供に手を振らせる父親。
【解説２】
「加油、加油（がんばれ、がんばれ）！なんか、『今起きたばっかりなのに、すぐ応援する必要あるの？』って顔してますね。『私は人形じゃなくて、人間よ！私が小さくてかわいいのは認めるわ。でもやめて！』みたいな？」
【動画URL２】