このページは、卓球のボールの回転が分からないという方の中でも、特に前提知識がなくて回転についてそもそもよく分かっていないという方へ向けたページです。
- トップスピン(上回転)、サイドスピン(横回転)、バックスピン(下回転)、そのほか、横上回転、横下回転といった回転用語について聞きなじみがない
- それぞれの回転がボールの軌道や速度にどのように影響するか分からない
「そこはさすがに分かるわ!」という方は、以下のページにアクセスして、自分が今どのレベルで「ボールの回転が分からない」と悩んでいるのかを判断してみてください。
一方、上記の基本的なところから説明して欲しいという方は、このまま読み進めてください。
卓球のボールの回転が分からない人向けの解説~基礎編~
目次
- 卓球における回転の種類とその特徴
- トップスピン(上回転)
- バックスピン(下回転)
- サイドスピン(横回転)
- 横上回転
- 横下回転
- ナックル(無回転)
- 回転が発生するメカニズム
- まとめ
卓球における回転の種類とその特徴
卓球のボールの回転は大きく以下の3つに分けられます。
トップスピン(上回転)
トップスピンは、ボールの(進行方向の)前面が下方向に向かって回転しています。滞空時間が短く、ストンと沈むようにバウンドするのが特徴です。
バックスピン(下回転)
バックスピンは、ボールの(進行方向の)前面が上方向に向かって回転しています。滞空時間が長くなるのが特徴です。
サイドスピン(横回転)
サイドスピンはボールの(進行方向の)前面が横方向に向かって回転しています。回転の力によってボールが横方向に曲がってきます。動画は卓球台を上から見たものです。
以上の3つが、卓球における基本的な回転方向です。これらに加え、以下の3つも用語としてよく出てきます。
横上回転
横上回転は文字通り、横回転と上回転が混ざったような回転。野球のカーブのように曲がりながら落ちるのが特徴。
横下回転
横下回転は横回転と下回転が混ざったような回転。下回転の分、滞空時間が長くなります。
ナックル(無回転)
ナックルはほとんど回転がかかっていないボールのこと。回転がかけられるようになると、この無回転のボールの重要性が増してきます。
そのほか、ジャイロ回転などの特殊な回転もありますが、基本の知識としては不要なので省きます。
卓球のボールの回転は、以上のような回転の速度や方向の組み合わせで表現できます。
回転が発生するメカニズム
回転はラバーとボールの摩擦によって発生します。摩擦力は両者が接触面で水平方向に擦れることによって発生します。
また、インパクトの際にラバーが変形し、それが復元するときの弾性力もボールの回転に寄与します。
この摩擦力や弾性力が大きいほど、ボールの回転速度も上がります。摩擦力や弾性力を上げる要因はいくつもあります。
- ラケットのスイング速度
- ボールに対するラケット面の侵入角度
- 相手の打球の回転速度
- ラケットの材質等
- ラバーやスポンジの材質等
特に前半の3つは打球に回転をかける上でも、相手の打球の回転に対応する上でも、初心者にとっては特に知識が必要な部分です。
これらについては、後ほど詳しく解説していきます。
まとめ
以上、ここまでで卓球に出てくる基本的な回転の種類と、その発生のメカニズムについて軽くご紹介してきました。
次はこれらの回転がどのようにして生み出されるのか、それぞれの回転方向について個別に解説をしていきます。
卓球初心者向けの動画教材を作りました。ラケットとボールの相互作用や、それによってボールに回転がかかる仕組みがまだ全く理解できていないという初心者の方、もしくはそういった方への教育指導を行っている指導者の方へ向けた有料動画教材です。当サイトの名物であるベクトルをふんだんに使い、各技術の力関係を解説しています。